地名を歩く

日本、特に埼玉県の地名等について書いています。

各大字の小字の語尾で最も多いものー所沢篇ー

地名の語尾はその場所の地形などを表していることがしばしばあるという記事をどこかInternet上で見た覚えがある。どこで見たのか全く覚えていないが疵なのだが、取り敢えずその事はおいておく。それで、なら各大字の小字の語尾のうち最も多いものはその大字の地形や(特に嘗ての)利用などが多少なりとも分かるのではないかと思った。そこで、私は所沢市の各大字における小字を総て調べて最も多い語尾を地図上に置いてみることにした。また、勿論最も多いものが一つに決まらないものも出てくる、その場合はそれらのうちから一つ無作為に選び青字で示し、地図下に他に如何なるものがあったのかを明らかにしておく。

次の図はその地図である。


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青字の他のもの:

道; {前、原、谷、野}

谷; {原}

光; {原、寿、里、玉、倉、向}

甲; {乙}

原; {前、号}

下; {道}

前; {原、戸}

 

ここで、台地面とか丘陵地とかいうのは ジオテック株式会社(http://www.jiban.co.jp/tips/kihon/ground/municipality/saitama/tokorozawa/P11_tokorozawa.htm)を元に描き込んだ。

これを見ると丘陵地では「峯」、「谷」、「戸」(=谷戸に通ずだろう)がよく見えるし、高低差のあまりない所では「原」などが見える。更に「砂」は河川近くに見え、確かにその場所の地形を表していそうだし、その大字で最も多いものを代表として取ってきてもある程度その場所の地形や災害リスクなども表し得るかもしれない。そして所沢市に拘わらず同様のことを表し得るのか気になったので、他の市区町村でも同様の検証をしてみようと思った。なので、定期的にこのような記事を書こうと思う。

 

参考文献

所沢市史編さん委員会 1980、『所沢市史 地誌』pp.47-104

ジオテック株式会社、「所沢市の地盤」、http://www.jiban.co.jp/tips/kihon/ground/municipality/saitama/tokorozawa/P11_tokorozawa.htm

www.jiban.co.jp