地名を歩く

日本、特に埼玉県の地名等について書いています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

「勝楽寺村勝楽寺」『武蔵野話』に着色する

I.始めに 前回の記事でほんの少しだけ紹介した所沢市大字勝楽寺(旧入間郡勝楽寺村)ですが、実は狭山湖の造成によってその多くは見えなくなってしまっています。いくつか写真は本などで見ることも出来ますが、やはり絵もいくつか残っています。その内の一つ…

所沢市大字勝楽寺と町田市の地名

東京都には町田市という市が、そして埼玉県の所沢市には大字勝楽寺という大字があります。恐らく読書の多くは前者は知っているが後者は知らないという方がいるだろうと思う。これら2つの小字や小地名を見比べてみるとほんの少し面白いことがある。例えば以…

小字の始めの一文字、乃至二文字は何を表す場合が多いか

目次 はじめに 一見して多そうなもの 小字の始めの一文字、乃至二文字は何を表す場合が多いか 結果(と考察) 最後に 参考文献 I.はじめに 私は『所沢市史 地誌 付図』や『八束町誌』、そしてネット上などで小字地図を読んでいて、小字の始めの一文字、乃至…

ちょっと変わった小字

ネット上で小字を調べると、現存している、またはかつてあった小字と漢字や読みが似ているが違う小字が案外見つかる。それは新設された小字でありちょっと古い資料には載っていない、という場合もあるが、誤植の可能性が高いというのも多い。今回はそういう…

諏訪畑

諏訪畑は旧久米村(現所沢市大字久米)の小地名で、『所沢市史 地誌』には次の様に書かれています。 ◯諏訪畑〔同右〕=長久寺の南東方で、勢揃橋と二瀬橋の間にある「さと橋」付近。狭山の栞によると諏訪神社は明治初年に八幡神社の境内に移された。 『所沢市…

鋳銭坊

『武蔵野話』の秩父郡黒谷村の節には「鋳銭坊」(ドウセンボウ)という地名が見えます。この秩父郡黒谷村というのは今の埼玉県秩父市黒谷のことですが、「鋳銭坊」そしてその別名として『武蔵野話』で挙げられている「鋳銭沢」という地名を、私の調べた範囲では、…

二瀬

埼玉県所沢市松ヶ丘の八国山沿いにある電柱の東電プレートには「二瀬」というものが見えます。この地名はどこから来たのだろうと気になっていますが、どうやら命名基準などは伺っても教えてくれないようなので色々調べてみました。 何はともあれ、こういう時…

八国山

八国山は東京都東村山市と埼玉県所沢市の境目にある山で、自然豊かな武蔵野の面影を残しています。しかし、一部では宅地開発が進んでいてその面影があまり感じられないところもあります。 では、宅地開発以前はどのような所だったのでしょうか、いくつか資料…